Bios設定についてずらずらと

久しぶりに書きます。今回は常用オーバークロックについて。

たぶん長くなります。


まずはお約束の一言



重要:この記事はオーバークロックを推奨するものではありません。
   オーバークロックは製品に無理な動作をさせるもので、製品の保障が受けれなくなり、CPUの破損につながる場合があります。
   また紹介した内容によって製品が壊れた場合においても保証いたしません。


最近OCしている方々とちょこちょこ交流がありましたので、参考になるかわかりませんがメモ書き程度にずらずらと書きますね。


常用オーバークロックは極冷と違い熱との戦いになることが大半になります。冷却を強化することでよりハードなオーバークロックが可能です。
電圧やコア倍率以外にもBios設定箇所を理解していると、より高い周波数を狙えたり、よりシビアにセッティングすることができます。


PCパーツごとのオーバークロック
CPU→Mem→GPU(CPU・Memが安定していればいつでも)


・推奨最大温度
 MAX80度程度
 これ以上の温度での常用はCPUのOC耐性が低下する可能性あり。
 「重い処理で100%使うことないから」、「重い処理しないから」、ときつい設定される方もいますが、バックグラウンド(Windowsシステム含)では何が起きるか見えません。
 長時間のフルロードでも安定して常用できるように設定していきましょう。
 電圧を詰めて温度を減らしたり、VRM周りの設定で低電圧化できたり、ターボブーストの電力設定(W)で発熱量を制限かけたりできます。
 微調整はベースクロックで。





CPUの理解


まずは自分の持っているCPUについて、個体差について。(以下URL参照)
プロが教える当たりCPUの見分け方! | Ark Tech and Market News Vol.300109


次に各種電圧、電力系統図、電圧制御について(以下URL参照)
【特集】Haswellオーバークロックガイド【前編】 - PC Watch




VCore電圧盛りと倍率UPのループについては他サイトでも乗っていると思いますので省略します。




需要があるかわかりませんがVCore以外の電圧とVRM周りのBios設定項目について(内臓グラフィック設定については省略)。


VCCIN コアにかける電圧にもよりますが、OCする場合1.83-1.93V程度推奨。(Haswell以降)CPU内部各電気系統の入り口。ここから入った電圧が各部分に分かれる


VCCSA システムエージェント部 CPU内部のシステム電源でメモリコントローラー・L3キャッシュに影響。メモリのオーバークロックに貢献。1-1.2V程度。


PCH PCHコントローラーの電源。バス制御コントローラー。特に電圧を盛ることはない場所。
   昔のノースブリッジ(CPUフロントサイドバス、メインメモリバス、AGPPCI Express)と
   サウスブリッジ(PCIe、USB、SATAeSATA、ネットワーク、オーディオ)の制御を一部あわせたもの。
   現在はメモリコントローラやPCI Express関係等はCPUダイの上に移動された。


VTT/QPI QPILinkの部分。QPILinkはメモリコントローラとの受け渡しを行う。よくメモリ電圧との電位差を○○以下にといわれている場所。
     メモリのオーバークロックを行うときに安定してメモリのデータを受け取るために盛る場所。
     ベースクロックのオーバークロックはQPILink周波数も上昇するためメモリをオーバークロックしてない場合でも電圧を盛る場合がある。


PLL  クロック生成の倍率部分。安定して高周波クロックを生成するには、ある程度の電圧が必要になる。PLL OverVoltage設定で解除することで高周波数を狙える。
   




VRM周り

CPU LoadLine Calibration
CPUに負荷がかかったときに電圧を持ち上げ電圧変動を少なくする。負荷時とアイドル時の電圧降下が少なくなるように設定する。


CPU Voltage Frequency
CPUキャパ設定同様、オーバークロック時の上限や安定性に特に効果のある設定項目。周波数をあげることで目的とされる電圧変動に対しすばやく変動し、安定して電力を送ることができる。
VRMが加熱するためVRM温度に注意して設定しよう。温度が低ければ最大値推奨。


PhaseControl
大体はCPUへの電源供給時のフェーズ数変化についての設定項目。
フェーズ数が多ければ、多くの電流を分割して安定して送ることができる。
反面アイドル時などの低電力時に多くのフェーズが動作している場合、無駄に電力を食うことになる。
各フェーズで発熱するためVRMの温度に注意して設定しよう。


CPU Capability
CPUに流す電流量のキャパを拡大する。上げることでオーバークロック上限の上昇や、より低電圧でオーバークロックを可能にしたりと安定性がかなりよくなる。
キャパを超えて電流を流すため、ある程度マザーの耐久性やVRM発熱には注意して設定したいところ。


その他

〜Spred Spectram
周波数を微量に変化させて電磁波を軽減する機能。ぎりぎりの電圧でのシビアなオーバークロックやベースクロックでの微調整を行うときはOFFにしよう。